予防・事故情報
熱傷(やけど)を起こす意外な原因 ~情報記事のピックアップ~
熱傷は意外なことが原因で発生する場合があります。特に小児(子ども)の皮膚は薄いため、大人にとっては盲点となるような些細なことでも、すぐに熱傷を受傷してしまいます。>
インターネットから適切な啓発情報が得られる情報源として、内閣府外局の「消費者庁」ホームページ、消費者庁所管の「独立行政法人 国民生活センター」ホームページ、経済産業省所管の「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)」ホームページなどが、事故や啓発や製品試験などの情報などを公開しています。また、NHKも過去の放送や取材をもとに、「NHK生活情報ブログ」と「NHK『かぶん』ブログ」で公開しています。
「消費者庁」ホームページでは、2010年より「子どもを事故から守る! プロジェクト」を公開しています。上記情報ベースなどと連携し、小児に起こりやすい事故について分析し、その情報を「子ども安全メールfrom消費者庁」で配信(配信登録あり)しています。詳しくは「消費者庁ホームページ」→「子どもを事故から守る! プロジェクト」→「子ども安全メールfrom消費者庁」をご参照ください。また「国民生活センター」ホームページでも、メールマガジン「見守り新鮮情報」、子どもを対象とした「子どもサポート情報」を配信(配信登録あり)しています。
以下に消費者庁の情報(一部、NHK)から、小児の熱傷に関する情報をピックアップします。テーマごとに並べましたので、日付が前後している所がありますがご了承ください。
【全般的な記事】
- 2012年10月18日 Vol.107
- 家庭内の乳幼児の事故で一番多いのは、やけどです
- NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)に通知された事故情報によると、乳幼児(0~3歳)の製品事故は、熱傷による被害が最も多くなっています。
- 2010年9月30日 Vol.3
- やけどの危険は0-1歳!居室と台所が8割
- 危険度ランキングは、1位:調理食品(みそ汁やめん類、シチューなど)、2位:ストーブ3位:電気ジャーポット、4位:花火、5位:電気アイロン(国民生活センター調べ)。
- 2010年11月25日 Vol.11
- 低温やけどは意外と危ない!
- 低温やけどは、心地よいと感じる温度(40度~50度程度)のものに長時間皮膚が接することで起こります。(50度なら3分間の圧迫、42度でも6時間接触すれば細胞が変化するという報告があります(国民生活センター調べ))
- 一番多い低温やけどのケースは、気づいたときはちょっと赤く、ひりひりするくらい、1日ほっておいたら、水ぶくれができてグジュグジュする、というものです。
- 低温やけどは、じわじわと皮膚の深い部分まで達するので、痛みを感じにくく、特に子どもはやけどをしたことに気づかず、重症となる傾向があります。治療が必要かどうかは素人にはわからないので、皮膚に赤みや違和感があるような場合は、すみやかに受診しましょう。
- 電気毛布や電気あんか等を使用する際は、寝床が暖まったら電源を切ったり、温度設定を下げたりするなど注意しましょう。
【屋内での事故】
- 2014年8月30日 NHK『かぶん』ブログより
- スプレーのガスに引火 やけどなど相次ぐ http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/1000/196138.html
- 夏によく使用される冷却スプレーや消臭スプレーでも引火事故が起きています。
- 車内で使用後に引火して、爆発事故となったケースもあります。
- 現在、スプレーのほとんどは可燃性ガスを使用しているので、要注意です!
- 2013年10月10日 Vol.157
- カップラーメンの待ち時間で子どもがやけど!?
- カップラーメンにお湯を入れて待っている間に子どもが容器を倒してしまい、やけどをする事例が多数報告されています。
- 容器も軽く倒れやすいため、カップラーメンを食べる際には、子どもの手が届かないところで準備しましょう。
- 2012年9月13日 Vol.102
- テーブルクロスでやけど事故のおそれ
- つかまり立ちを覚えた赤ちゃんがテーブルクロスやランチョンマット等を引っ張って、テーブルの上の熱い飲み物をかぶってしまう事故が発生しています。
- お子様が小さいうちは、テーブルクロスの使用を控えることをお勧めします。
- 味噌汁やスープ、コーヒーなどの熱い飲み物は、子どもの手の届かない、テーブル中央付近に置く習慣をつけましょう。
- 2011年3月3日 Vol.24
- ライターの管理を再点検!!
- 消費者庁の昨年の調査で、子どもの火遊びによる火災の原因の半分以上がライターであることが分かりました。また、5歳未満の子どもに死傷者が多く出ています。
- 今一度、家や車の中を点検し、普段使用するライターは子どもの目に触れず、手が届かないように管理してください。
- 子どもが簡単に着火できないよう設計されたCR(チャイルドレジスタンス)機能付きのライター(「PSCマーク」付き)を使用してください。
- マークのないライターは、自治体のルールに従い正しく廃棄しましょう。
【家電・暖房関連】
- 2014年10月30日 Vol.211
- スマートフォンを充電中、機器が子供の頬に触れてやけど!
- 充電端子に破損や異物の付着があると、接点部が100℃以上になる場合がある。
- 長時間使用で内部回路が過熱し、長時間触れていると熱傷に至ることもある。
- 充電時を含め、発熱しているスマホは子供の手や身体が触れないところに置きましょう。
- 2014年6月26日 Vol.193
- 柔らかな光でも、照明器具は熱いことが!
- 壁などに光を反射させ、柔らかな光で照らす間接照明器具に触れて受傷することも。
- LED照明でも古い製品や輸入品等では、熱を持つ電球等が使用されているものもあります。
- 2014年3月20日 Vol.179
- ヘアアイロンでのやけど ~体験談の御紹介25~
- 子どもの足がヘアアイロンの髪を挟む部分にはさまり、3度に近い深い熱傷を受傷。
- ヘアアイロンは髪を挟む内側しか熱くならないので、電源を入れたまま放置しがちですが、約30秒で100度に達する製品もあり、一瞬の事故につながります。
- 2014年2月27日 Vol.176
- IH調理器やけど!!調理直後の天板の熱に御注意! ~体験談の御紹介24~
- 調理後のIH調理器にまともに手を付いたため、手のひらに受傷。
- IH調理器そのものは熱を発しませんが、フライパンや鍋等の熱が伝わり、IH調理器の天板が高温になっていることがあります。
- 2014年2月2日 NHK『かぶん』ブログより
- 加湿器など原因のやけどや火事に注意 http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/1000/180141.html
- 蒸気の吹き出し口に触れてやけどをしたり、隙間に指を入れ回転するファンでけがをしたりするケースが多くありました。
- 傷ついた電源コードが原因で火事になったケースもあり、コードを無理に引っ張るなどして導線が切れ、火花が出たと見られています。
- 加湿器は床に置くことが多く、小さな子どもには注意が必要です。
- 2013年12月5日 Vol.165
- ストーブ等の床に置くタイプの暖房器具でのやけどに注意しましょう。
- 石油ストーブにつかまり立ちをして、両手をやけどした。(0歳男児)
- 石油ファンヒーターの温風の吹き出し口に手を入れた。(0歳女児)
- 床に置くタイプの暖房器具を使用する場合には、安全柵などで囲み、普段から子どもを近づけないようにしましょう。
- 2013年3月7日 Vol.126
- 湯たんぽでの低温やけどを防ぎましょう
- 2011年12月22日 Vol.66
- 湯たんぽによる低温やけどに気をつけて!
- 低温やけどは、心地よく感じる程度の暖かい温度(44℃~50℃)でも、長時間にわたり皮膚の同じ場所に接していると発生するやけどです。じわじわと皮膚の深いところにまで達するので、特に、赤ちゃんや子どもは気づかないうちに重症になってしまうことがあります。
- 湯たんぽを厚手のタオルや専用カバーなどで包んでも、長時間触れることで低温やけどを起こすおそれがあります。
- 湯たんぽは就寝前に布団の中に入れ、温まったら布団から取り出すようにしてください。特に乳幼児は、皮膚が薄いため十分な注意が必要です。
- 2012年10月22日 NHK『かぶん』ブログより
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電気ケトルで乳幼児のやけど相次ぐ
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/135354.html
- 電気ケトルを倒し、こぼれたお湯でやけどをする乳幼児が相次いでいる。
- 2012年5月31日 Vol.87
- 気をつけて! ウォーターサーバーでのやけど
- ミネラルウォーター入りのタンクから蛇口レバーの切り替えひとつで冷水や温水を注ぐことができるウォーターサーバー。個人宅にもかなり普及しています。
- 事故の状況は、温水蛇口をひねったときにコックが外れて熱湯が噴出したケース、温水蛇口を触っているうちに熱湯が出たケース、安全ロックが容易に解除され熱湯が出たケースなど、さまざまです。
- 蛇口から出る温水は約90℃もの熱湯になることがあり、乳幼児が重篤なやけどを受ける可能性があります。お子様を温水蛇口に近づけないようご注意ください。
- 安全ロックが正常に作動するか、定期的な確認も大切です。
- 2013年3月23日 NHK「生活情報ブログ」より(朝のニュース番組『おはよう日本』で放送)
- ウォーターサーバーで子どものやけどに注意 http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/300/149950.html
- 2012年3月29日 Vol.79
- 電気ポットによるやけどにご注意
- 乳児が倒れた電気ポットのお湯を浴びて全身にやけどを負い、翌々日に死亡するという痛ましい事故も起こりました。
- 電気ポットは乳幼児の手の届かないところに置くようにしてください。外出先での事故にも十分な注意が必要です。
- 2011年11月24日 Vol.62
- 加湿器によるやけどにご注意を!
- 加湿器によるやけどの事故は、特に1歳未満の子どもに多く起こっています。
- 乳幼児のいる家庭では、熱い蒸気の出るスチーム式加湿器は、避けた方がよいでしょう。特にペットボトルを利用する加湿器は、安定性が悪いものが多いため、乳幼児のいる家庭には不向きです。
- 加湿器を選ぶ際は、ハイブリッド式等の熱い蒸気の出ないものを選び、子どもの手の届かないところに置きましょう。
- また、手の届かないところに置いた加湿器の電源コードを引っ張ってひっくり返し、熱湯を浴びるという事故も起きています。電源コードの扱いにも十分にご注意ください。
- 2014年2月2日 NHK「かぶん」ブログより
- 加湿器など原因のやけどや火事に注意 http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/1000/180141.html
【屋外での事故】
- 2014年7月10日 Vol.195
- 公園の遊具による思わぬやけどに御注意!
- 真夏の公園では、滑り台、鉄棒、ジャングルジム等の遊具は、太陽に熱せられて、かなりの高温になっています。
- 遊具の温度や安全を確かめてから遊ばせること。
- 子どもには、暑い日は、遊具が熱くなっている可能性があることを教えましょう。
- また、朝夕の涼しい時間帯や日陰になっている所で遊ばせるなど、遊ぶ時間帯、場所を工夫しましょう。
- 2013年8月19日 NHK「生活情報ブログ」より(朝のニュース番組『おはよう日本』で放送)
- 炎天下 子どものやけどに注意 http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/164754.html#more
- 2014年7月3日 Vol.194
- 花火でやけどをしないように!
- 小さいお子さんは、花火が熱いものと認識できないため、火玉や火花、燃え終わって間もない花火を直接手で触ってしまうこともあります。
- 線香花火だと安心していたが、サンダルを履いていた娘の足に火種が落ちてやけどをした。
- 患部をすぐに流水で冷やしてください。火が燃え移った後の服などが患部にくっ付いている場合は無理に脱がさず、そのまま冷やし、医師の診断を受けてください。
- 2014年4月3日 Vol.181
- バイクや車のマフラーでのやけどに御注意!
- 駐車してあったバイクのマフラーにふくらはぎが当たってやけどした。(5歳女児)
- ボール遊びをしていた際に、車の下に入ったボールを取ろうとしてマフラーに触れてやけどした。(5歳男児)
- エンジンを切った直後のバイクや車のマフラーは高温になっています。子どもには、エンジンを切った直後はもちろん、普段から駐停車しているバイクや車には近付かないように伝え聞かせましょう。
- 2013年2月14日 Vol.123
- 子どもの火遊びによる火災を防止しましょう
- 東京消防庁によると、平成23年までの5年間で、管内で12歳以下の子どもの火遊びによる火災が303件発生しており、7人の子どもが亡くなっています。
- このうち、ライターによるものが206件と、約7割を占めています。
- 子どもには、小さい頃から火災の危険性を教え、万が一火災が発生した時には、大声で周りに知らせるなどの行動がとれるよう教えましょう。
- 2012年7月26日 Vol.95
- 楽しい花火の落とし穴?!
- 花火に点火したら異音とともに破裂し、右目周辺に火傷を負った。
- 手持ち花火で遊んでいたら、火花が逆噴射して持ち手を怪我した。
- 大人の手持ち花火がパンと破裂して、見ていた子どものお腹にあたり火傷を負った。
- 花火による思わぬ事故を防ぐため、次の点に十分注意しましょう。 子どもだけで遊ばず、保護者が付き添う。小さな子どもは火をつけない。 マッチやたばこ用ライターを使わず、ローソクや多目的ライターを利用する。 打ち上げ花火や噴き出し花火は、途中で火が消えても絶対にのぞき込まない。 必ず近くにバケツなどに入れた消火用の水を用意しておく。